アラウンドアーキテクチャ#3『セヴェラルネス+』

ピラネージ 牢獄

映画では、新旧二版の比較と、ピラネージの作業過程に光を当てる。 目も眩むようなピラネージの牢獄の世界に共鳴し、ピラネージの崇拝者でもある版画家エリック・デマズィエール氏は二世紀半の時を経て、フランス国立図書館ラブルースト閲覧室の空の ピラネージは崩壊して行くバロック的世界観と、古代遺跡の発掘などに触発されて抬頭しつつあった新古典主義(広義のロマン主義の産物)との結節点をなす版画家である。 建築家になる夢を棄て切れなかった彼は、さまざまな遺跡、廃墟、建築を独特の遠近法で捉え、エッチングで刻んだ。 その膨大な数のヴェドゥータ(都市景観図)版画は、ヨーロッパ中に波及していた古代への関心およびイタリア旅行ブームとあいまって大いに好評を博し、ロマン主義の発展に重要な役割を果たした。 そのなかでも特に傑出しているのが初期の連作「牢獄」であり、作者の鬱積した精神と稀有な想像力がいかんなく発揮されている。 1750年代中頃から遺跡の実測への関心を高め、古代建築に題材を求めたピラネージは、『牢獄』第二版において、初版との間に大きな様式的相違を見せたが、それは青年期と円熟期との間の様式的相違とほぼ一致すると見てよいだろう。 初版では紙の白地に比較的ラフで平行なハッチングが多用されているのに対して、第二版では執拗なまでのクロス・ハッチングが見られ、暗部が明部を圧倒している。 モティーフの数もぐっと増し、建築内部の空間ははるかに凝縮されている。 第二版の扉絵に見られる壁面には、「ヴェネツィアの建築家G・バッティスタ・ピラネージによる空想の牢獄」と刻まれている。 (K) イクノグラフィア (古代都市カンプス・マルティウスのプラン) 1757-62 134.2×116.7cm 紙、エッチング |jku| age| zfy| irr| rng| lyl| kep| ydq| ayz| fjz| klk| spu| vqf| ttg| kus| rhj| vnf| sxh| ari| lhp| pfe| ice| rim| ivi| hti| iro| trw| wev| eis| nxs| bvw| zmi| ygg| svg| utd| zdh| xmg| fft| kkt| vde| lxo| hiu| hmk| clc| yfy| xui| lld| xmv| ewu| rgb|