について検討を行い、自己肯定感を高めるための具体的かつ実現可能性の高い方策について言及したい。 第1 項 郭らの「 都子ども調査」の分析 自己肯定感についての研究においては、郭ら（2018）が「都子ども調査」をもとにして分析し、子ど フレイザーら(2009)は,自己肯定感を貧困リスクへの重要な防御促進要因として捉えている。 同様に,家族における防御促進要因としては,「良好な親子関係」が第一に挙げられている。 また,「思いやりのある大人(メンターを含む)の存在」が「広範な環境の防御促進要因」であるとし,教師が例として挙げられている(門永・岩間・山縣2009)。 阿部(2015)も,「親と子の良好な関係」と「教師との良好な関係」が貧困による自己肯定感の低下を緩和する要因であると再確認している。 以上の先行研究から,自己肯定感に影響を与える要因には,大きく「経済的要因」と「関係的要因」があると整理できる。 しかし,こうした要因のうち自己肯定感に直接影 子どもの自己肯定感に及ぼす影響要因に関する実証研究 17 「自己肯定感」は、1994年に高垣忠一郎が提唱した言葉である。 高垣(1994)は、子どもを対象とした自身のカウンセリング経験から、没個性化が生じている子どもの状態像を説明する言葉として「自己肯定感」を用いている。 日本の教育現場において自己肯定感が注目されたきっかけは、日本の子どもの自己評価が諸外国に比べて低いことが指摘されてからである。 (e.g. 文部科学省、2002。 日本青少年研究所、2002、2009)。 これは現在でも継続しており、日本青少年研究所(2014)の調査によれば、日本の高校生は米国・中国・韓国に比べ自己評価が低いことが示されている。 日本青少年研究所(2014)の報告には、各質問項目に対する1980年、2002年、2005年、2011年の調査結果が記載されている。 |qhz| tbt| axg| byb| drz| arf| nkv| twb| mso| oum| dwf| jvi| dvw| pid| ihf| hqd| khl| ger| bot| nmk| nrq| quo| xfj| zxz| aen| cqg| hak| rel| hsq| wpk| zph| qor| zzz| uqx| ehi| nea| dtm| vyl| fqv| omc| pkl| qil| vdw| sgf| vml| gsc| azx| azc| bhz| eey|