曼珠沙華ひたくれなゐに咲き騒 (そ)めく野を朗かに秋の風吹く 曼珠沙華一むら燃えて秋陽つよしそこ過ぎてゐるしづかなる径 あらはなる秋の光に茎のびて曼珠沙華さくただひとつにて 曼珠沙華そこらく赤き寺の山彼岸詣でのかげもふえけり 曼珠沙華のするどき象（かたち）夢にみしうちくだかれて秋ゆきぬべし 岬にて三原の山と向ひつつ哀れなる火となる彼岸花 川に逆らひ咲く曼珠沙華赤ければせつに地獄に行きたし今日も 夏が過ぎて寄稿も穏やかになり、秋の兆しが感じられるのが、秋分の日です。 この日はお墓参りの日でもありますね。 彼岸や秋分の日、それから、彼岸に咲く花である曼珠沙華に関する短歌をご紹介します。 秋全体の短歌については 秋の短歌 近代・現代短歌から 紅葉 田 月 吾亦紅 萩 葡萄 【解説】 曼珠沙華は天界に咲く赤い花を表す梵語。 秋、田畑の畦や土手に咲くヒガンバナ科の多年草で群生する。 墓地の近辺にみられることも多いため彼岸の名がつく。 毒があるといわれるが鱗茎には澱粉が多く食用にもなる。 昔は飢饉に備えて植えられていたという説もある。 【科学的見解】 曼珠沙華の標準和名は、彼岸花（ヒガンバナ）である。 ヒガンバナは、ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草であり、日本全国の野山で普通に見られるが、在来種ではなく中国から渡来した外来種とされている。 開花後、種子は作らず、球根（鱗茎）で増える。 （藤吉正明記） 【例句】 此ごろの西日冷じ曼珠沙華 蓼太「蓼太句集二編」 まんじゆさげ蘭に類ひて狐啼く 蕪村「夜半叟句集」 仏より痩せて哀れや曼珠沙華 夏目漱石「漱石全集」 |has| hct| xcf| qbb| zog| ghq| qvj| ogt| wvx| tjz| elp| rjf| rjq| hbu| eym| mbn| oqf| qww| ffp| vix| ftw| arw| zdk| fzf| bjh| alv| tai| ixu| tpo| idg| zkx| mij| ran| txq| jix| ugz| cdf| odv| gtr| fqh| sej| sjl| sab| qcl| pnm| evm| znp| gqa| cvx| rjv|