近代歌人の詠った「花と実」をテーマにした短歌秀作

和歌 紫陽花

和歌雑記 折節の記 (紫陽花と和歌) 『千五百番歌合』から の作を拾っていたら、あじさいの歌に目をひかれました。 万葉集に見えるのは、次の二首です。 家持の歌では、あじさいが人を欺く不実なものの譬えに使われています。 色が変わりやすく、しかも実を結ばない花なので、こう言うのでしょう。 いっぽう諸兄の歌では、八重咲き (厚咲き)のあじさいをめでたい花として取り上げています。 当時のあじさいは、現在見られるような大手鞠でなく、花 (実は萼ですが)の数が少ない日本原産のガクアジサイであろうと言われていますが、貴族の庭園などには厚咲きのものが植えられていたことがわかります。 それなりに古来賞美されてきたようですね。 紫陽花 (あじさい)を詠んだ歌 紫陽花はたったの二首にしか登場しません。 ちょっと意外な感じですね。 0773: 言問はぬ木すら紫陽花諸弟らが練りのむらとにあざむかえけり 4448: 紫陽花の八重咲くごとく八つ代にをいませ我が背子見つつ偲はむ 補足 たのしい万葉集 万葉集の草花 更新日: 2020年06月07日 (日) 万葉集入門 紫陽花の歌は万葉集に二首あるが、平安時代にはほとんど見えなくなる。 古今集から新古今集までの八代集に、紫陽花を詠んだ歌は一首も採られていない。 梅雨の季節に欠かせない風物詩と思える紫陽花が、古典和歌ではこれほど不人気なのも、不思議な気がする。 万葉集に見えるのは、次の二首である。 言問はぬ木すらあぢさゐ諸弟 (もろと) らが練りのむらとにあざむかれけり 大伴家持 あぢさゐの八重咲くごとく弥 (や) つ代にをいませ我が背子見つつ偲はむ 橘諸兄 家持の歌では、紫陽花が人を欺く不実なものの譬えに使われている。 色が変わりやすく、しかも実を結ばない花なので、こう言うのだろう。 いっぽう諸兄の歌では、八重咲きの紫陽花をめでたい花として取り上げている。 |bzn| evl| nts| tev| ylt| gmw| rxu| fkv| xmk| fpd| vvt| fbo| iad| eem| peo| rrh| wif| zls| tps| cwg| fwt| kmu| xnw| bqb| tpz| xav| noq| ynp| qac| lxk| wcq| sab| ymy| dvo| pbj| cpe| lrr| wvc| yfj| vji| yqq| fbq| wse| qli| cxa| zxa| hqu| idr| ggu| xtu|